量子もつれの状態とは 量子力学
量子力学の分野になるので少し理解が難しいです。
量子のもつれとは
量子とはミクロの世界の物質のことをいいます。代表的なものは電子です。電子は粒であり、波であるという2面性を持っています。
電子にはスピンという動きがあります。電子は回転をしているのですが、1分間に何回回転しているのかなどの、私たちが考えているような尺度では測ることができません。
量子のスピンには量子力学という常識から外れた力学が働いています。
このスピンは右回転、左回転が同時に行われているのです。
理解しがたいですよね。
量子の世界ではこういった常識では考えられないことが起こるのです。
この両氏が同時に二つの状態を持ち合わせることを、重ねあわせの状態といいます。
この重ね合わせ状態の電子がなんらかの原因で右回転のものと左回転のものに分かれ、それぞれ別々の場所に飛んでいったとしましょう。
もともとは1つだった2つの電子はどんなに離れていても「もとは自分たちは1つだった」という情報をなくすことはありません。
そして誰かがどちらか片方の電子を発見し、それが右回転だとするともう1つの電子が左回転だと分かります。
もっと分かりやすくするために電子を手袋で考えましょう。
手袋は2つで1つですよね。
なくしてしまっても、片方を見つけるともう片方がどちらの手か分かります。
これと同じことです。
このペアの量子の状態を量子もつれといいます。
この量子もつれが関係し、現在研究が進められているものに、量子テレポーテーションというものがあります。テレポーテーションと聞くと、SFの世界の感じがしますよね。
量子テレポーテーションには、量子もつれが関係しています。量子の情報伝達の様子が瞬間移動のように見えることから量子テレポーテーションと呼ばれているのです。
先ほどの手袋の例を思い出してください。
片方の手袋を見つけた瞬間にもう片方の手袋がどちらの手なのかが決まります。
手袋は見つけられた瞬間にもう片方に情報を伝達しています。
この情報伝達の速度が瞬間移動のように見えるのです。
量子テレポーテーションの利点
量子テレポーテーションについては大体理解できましたよね。
では量子テレポーテーションを利用するとどんなことができるのでしょうか?
現在量子のテレポーテーションを利用した、電子コンピュターの開発が進められています。この量子コンピューターが最終的に目指すのは、演算開始前回答機能というものです。漢字からも想像ができますが、演算処理を行おうと思った瞬間に答えが出るというものです。
量子のテレポーテーションを利用すると夢のようなことも可能だと考えられているのです。また、量子コンピューターはセキュリティの強化に役立つと期待されています。
量子もつれの状態は模擬できないのです。
つまり、ロックを解除するにはこの手袋とペアのものが必要だ!
と言われたら、それ以外の手袋は使えないわけです。
量子の世界はまだまだ謎が多いですが、解明されていくにつれ夢のようなことが実現可能なのでとても楽しみですね。
記事を読んでいただきありがとうございます。
量子もつれの状態はご理解いただけたでしょうか?
量子力学ではとても不思議なことが起こります。
納得することができませんが、そういうものだと考えるしかないようです。
量子コンピューターにはセキュリティの強化がありましたが、逆にこれまでのセキュリティを簡単に破ることが可能です。恐ろしいですね。
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